2014年06月03日
継之助の道を行く follow the old road of Tsugunosuke
6月1~2日
マドンナのマトン
今日、「しただ新緑ロードレース」の後だったので辛かったのですが、「只見のマドンナがマトンを持ってくる。」という誘い言葉につられて、吉ヶ平に泊まることにしました。

翌朝、水原からのメンバー以外が吉ヶ平に集結し、作戦会議兼祝宴です。

天の川の見える星空の露天風呂(手造り五右衛門風呂)で最高の解放感(周りに囲いが全くない。)を味わい、只見のマトンなどで酒を酌み交わし楽しい夜ですが、翌朝のことを考えて早々に眠りにつきます。
天保古道の発見

只見町、水原、加茂、白根、燕、三条と八十里越えファンが集結。5時40分スタートです。

新道(明治開削の道)を順調に進みます。高度を上げるにつれて、網張岳が見え、さらに守門岳頂上、大岳が見えてきます。

上は番屋山の急斜面です。昨年は草丈が低く天保古道(河井継之助が通った道)がジグザグに上っているのが見て取れたところです。右側が椿尾根です。一隊が椿尾根を上がり、左の草薮から椿尾根を越えて右に続く天保古道を確認してきました。何と古道で平らになった部分を利用して作られた炭焼き窯跡まで発見しました。左側は写真のように草に覆われていますが、尾根を越した右側にはハッキリ道跡があったそうです。それは、番屋山の尾根つたいに番屋乗越にまで続いているはずです。
椿尾根を上る人の騒ぎで、いろいろ動物も騒ぎ出しました。カモシカの気配がするとか、私はものすごいタカの羽音と姿を見かけました。トビより大きくずんぐりした少し赤味を帯びた背面でした。急降下のせいでずんぐり見えたのかもしれません。たぶんクマタカでないかと思われます。
下はウスバシロチョウ(ウスバアゲハ)です。山地で見られるチョウです。これを撮っていたら大きなアサギマダラが飛んできました。アサギマダラにしては素早く飛び去り、撮ることは出来ませんでした。

番屋乗越に着きました。何時もここは雪の残っている場所です。9時半で少し早いですが、5時の朝食なのでここで昼食にして、もう一つの調査のハイライトである「関屋のツンネ」(関屋の尾根)踏破にそなえます。
後で帰りにここに戻った時、ハルちゃんが番屋山側(関屋のツンネの逆側)に行き先ほど発見した椿尾根からの天保古道が来ているのを確認しています。かなり立派な道跡のようです。

「関屋のツンネ」を上ります。二重山稜になっています。昨年も来た気持ちのいい残雪の上を歩きます。場所によっては長い急斜面をザイルでジッヘルして横切ります。

ブッシュに入ると藪漕ぎになりますが、しっかり天保古道の痕跡があります。そこには古道と意識せず、烏帽子山へのルートとして付けた鉈目や赤テープもあります。歩きやすいので必然的にここを通ることになったのでしょう。
休憩する時、只見の八十里古道研究家の降ろしたザックの脇にしっかりした大きなクマの糞がありました。ブナの実を食べています。
そこから、「ブナ坂」への下りとなります。途中には立派な石組みの箇所もあります。

下って新道に出会います。右足の靴に入った石が気になり変なところに力が入り、足が攣ってしまいました。昨日の疲れが影響したのかもしれません。湿布薬を縫ってもらい横になって休みます。他のメンバーは更に下って古道の痕跡を探します。「ブナ坂」の美しい新緑の中で30分ほどウトウトします。
天保古道と新道

新道を少し行けば「火薬跡」です。ここから番屋乗越までの「関屋の横手」(トラバース地帯)には、沢の大きな崩落個所が3ヵ所ありました。何とか乗り越えましたが、下げられたトラロープも届かずステップも無くて、雨が降ったら通過不能です。
番屋乗越にさしかかるとアカショウビンの鳴き声が迎えてくれました。ここまで戻れてホッとします。
新道に比べると天保古道は「関屋のツンネ」の僅かなブッシュさえ刈れば随分歩きやすい状態です。椿尾根→番屋乗越もかなりしっかり残っているみたいです。ただし、傾斜は新道に比べて全般にきついようです。
調査を主導して下さった只見町の古道研究家は明治の新道開削に貢献された方をご先祖に持たれるかたです。足の裏の感覚で道跡がわかるなどとおっしゃり、なかなかの達人です。おかげ様で古道調査の面白さの片りんを垣間見ることができました。
番屋乗越→椿尾根→吉ヶ平と高度を下げるにつれ暑さが増します。下界はかなり暑かったのでは。11時間に及ぶ調査でしたが大発見もあり満足感の得られる山行でした。皆さんありがとうございました。

マドンナのマトン
今日、「しただ新緑ロードレース」の後だったので辛かったのですが、「只見のマドンナがマトンを持ってくる。」という誘い言葉につられて、吉ヶ平に泊まることにしました。
翌朝、水原からのメンバー以外が吉ヶ平に集結し、作戦会議兼祝宴です。
天の川の見える星空の露天風呂(手造り五右衛門風呂)で最高の解放感(周りに囲いが全くない。)を味わい、只見のマトンなどで酒を酌み交わし楽しい夜ですが、翌朝のことを考えて早々に眠りにつきます。
天保古道の発見
只見町、水原、加茂、白根、燕、三条と八十里越えファンが集結。5時40分スタートです。

守門岳(上)、大岳(下)
Sumondake(L), Otake(R)
Sumondake(L), Otake(R)
新道(明治開削の道)を順調に進みます。高度を上げるにつれて、網張岳が見え、さらに守門岳頂上、大岳が見えてきます。

番屋山斜面(上) ウスバシロチョウ(下)
slope of Banyasan(top) and Japanese Clouded Apollo(bellow)
slope of Banyasan(top) and Japanese Clouded Apollo(bellow)
上は番屋山の急斜面です。昨年は草丈が低く天保古道(河井継之助が通った道)がジグザグに上っているのが見て取れたところです。右側が椿尾根です。一隊が椿尾根を上がり、左の草薮から椿尾根を越えて右に続く天保古道を確認してきました。何と古道で平らになった部分を利用して作られた炭焼き窯跡まで発見しました。左側は写真のように草に覆われていますが、尾根を越した右側にはハッキリ道跡があったそうです。それは、番屋山の尾根つたいに番屋乗越にまで続いているはずです。
椿尾根を上る人の騒ぎで、いろいろ動物も騒ぎ出しました。カモシカの気配がするとか、私はものすごいタカの羽音と姿を見かけました。トビより大きくずんぐりした少し赤味を帯びた背面でした。急降下のせいでずんぐり見えたのかもしれません。たぶんクマタカでないかと思われます。
下はウスバシロチョウ(ウスバアゲハ)です。山地で見られるチョウです。これを撮っていたら大きなアサギマダラが飛んできました。アサギマダラにしては素早く飛び去り、撮ることは出来ませんでした。
番屋乗越 Banya Pass
番屋乗越に着きました。何時もここは雪の残っている場所です。9時半で少し早いですが、5時の朝食なのでここで昼食にして、もう一つの調査のハイライトである「関屋のツンネ」(関屋の尾根)踏破にそなえます。
後で帰りにここに戻った時、ハルちゃんが番屋山側(関屋のツンネの逆側)に行き先ほど発見した椿尾根からの天保古道が来ているのを確認しています。かなり立派な道跡のようです。

「関屋のツンネ」を上ります。二重山稜になっています。昨年も来た気持ちのいい残雪の上を歩きます。場所によっては長い急斜面をザイルでジッヘルして横切ります。

ブッシュに入ると藪漕ぎになりますが、しっかり天保古道の痕跡があります。そこには古道と意識せず、烏帽子山へのルートとして付けた鉈目や赤テープもあります。歩きやすいので必然的にここを通ることになったのでしょう。
休憩する時、只見の八十里古道研究家の降ろしたザックの脇にしっかりした大きなクマの糞がありました。ブナの実を食べています。
そこから、「ブナ坂」への下りとなります。途中には立派な石組みの箇所もあります。
下って新道に出会います。右足の靴に入った石が気になり変なところに力が入り、足が攣ってしまいました。昨日の疲れが影響したのかもしれません。湿布薬を縫ってもらい横になって休みます。他のメンバーは更に下って古道の痕跡を探します。「ブナ坂」の美しい新緑の中で30分ほどウトウトします。
天保古道と新道

新道の難所(上) 馬場跡(下)
dangerous point of the new road and way back at Babaato
dangerous point of the new road and way back at Babaato
新道を少し行けば「火薬跡」です。ここから番屋乗越までの「関屋の横手」(トラバース地帯)には、沢の大きな崩落個所が3ヵ所ありました。何とか乗り越えましたが、下げられたトラロープも届かずステップも無くて、雨が降ったら通過不能です。
番屋乗越にさしかかるとアカショウビンの鳴き声が迎えてくれました。ここまで戻れてホッとします。
新道に比べると天保古道は「関屋のツンネ」の僅かなブッシュさえ刈れば随分歩きやすい状態です。椿尾根→番屋乗越もかなりしっかり残っているみたいです。ただし、傾斜は新道に比べて全般にきついようです。
調査を主導して下さった只見町の古道研究家は明治の新道開削に貢献された方をご先祖に持たれるかたです。足の裏の感覚で道跡がわかるなどとおっしゃり、なかなかの達人です。おかげ様で古道調査の面白さの片りんを垣間見ることができました。
番屋乗越→椿尾根→吉ヶ平と高度を下げるにつれ暑さが増します。下界はかなり暑かったのでは。11時間に及ぶ調査でしたが大発見もあり満足感の得られる山行でした。皆さんありがとうございました。

モリガメ
Posted by しただ郷 at 13:16│Comments(0)